No.15 昔の自分に

菅原 剣士郎
(すがはら けんしろう)
所属:制作部 ディレクター

確か小学6年生の頃、「将来の自分」を紙粘土で作る授業があった。完成した「将来の自分」が握りしめていたのは、カチンコとメガホン。夢は、映画監督になることだった。大志を抱いた菅原少年であったが、なぜか実際にカメラを回してみたり、脚本を書いたりする事はなかった。そんな自分に「熱意が足りないのでは」と疑問を感じ、いつしか映画監督の夢は、胸の奥底で小さくなってしまった。

時は流れ、就活の時期。やはり自分の好きな映像の仕事に携わりたいと、映画配給会社など、いわば「コンテンツを売る側の会社」を志望した。しかし、結果は惨敗。今思えば、自分が本当にやりたい事を考える良い機会になったと思う。結局、当初は「大変そう」と敬遠していた、「コンテンツを作る側」の番組制作会社に辿りついた。

いざ入社してみると、やはりというか、上手くいかないことだらけだった。ミスをするたび、心臓が止まりそうになる。悪戦苦闘している姿を過去の僕が見たら、ひどくがっかりするだろう。しかしそんな日々でも、この仕事を辞めようと(本気で)思ったことは不思議とない。この一年、様々な番組に関わらせてもらい、先輩方の仕事ぶりを間近で体験する中で、「やっぱり自らの手で映像を紡ぎ、自分なりの表現をしたい」という想いを、より現実的な目標として抱くようになった。映画監督に憧れていた、かつての自分にも胸を張って見せられるような、そんな番組を作ってやりたい、なんて思うのである。

…という23歳の戯言を将来、僕はどんな思いで読んでいるだろうか。

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