【9月3日TBS系列 毎日放送(MBS)】情熱大陸「消化器外科医 竹政伊知朗」 2023.08.28 MBS, TBS 【放送日時】TBS系列 毎日放送 2023年9月3日(日)23:00~23:30 大腸がんロボット手術のエキスパート“世界初の手術”と“母の闘病”と 現在、がんによる女性の死亡数が最も多い大腸がん。早期なら内視鏡切除も可能だが、進行すると根治的な手術が必要となる。札幌医科大学の竹政伊知朗は、手術支援ロボットによる大腸がん手術で世界が認める腕を持つ。彼の手術はとにかく”美しい”とされる。術野に出血はほとんど見られず、確実で早い。患者の腹部にあけた小さな穴に手術器具を取り付けたロボットアームと腹腔鏡カメラを挿入。手術台から少し離れたコンソールで、3Dの立体画像を見ながら、両手両足を使ってロボットを巧みに操る。大腸がんの中でも最も手術が難しい「直腸がん」の執刀数は全国トップクラスだ。他の病院では「手術ができない」「肛門は残せない」などと言われた患者でも、竹政の手で日常生活を取り戻してきた。 6代続く外科医の家に生まれた竹政は、大学を受験せずふらふらしていた時期があり、親に勘当されたこともある。「なんか素直に医者を目指したくなかった」。敷かれたレールにあらがい続けた2年間。親友宅に居候していたが、外科医である父親から「君は一体何がやりたいのだ?」と諭されたのが転機となった。今年竹政は、最新型のロボットで「世界初」と言われる手術を2つ成し遂げた。通常の大腸がんロボット手術では腹部に5〜6つほど穴をあけるが、一件は、直腸がんと横行結腸がんの2つを「へそ」ひとつの傷から切除。別の一件は、腹部に傷をつけずに「肛門」から直腸がんとリンパ節を切除した。いずれもがんを安全確実に取り切り肛門を温存した。術後の痛みは軽く、傷跡もほとんど残らない。患者は当初、がんへの恐れや手術の不安にさいなまれていたが、竹政と話すうちに手術を受けようと決めた。無事手術を終えた竹政は、早速、患者の家族の元へ… 実は、竹政自らも長い間、母の闘病に向きあっていた。若いころ無茶をしても見守り続けてくれた母。担当医から辛い宣告を受けた時、痛感したことがある。「患者の家族の立場になると、辛さや悲しみ、その現実を受け入れることに大きな抵抗があった。 きっと自分の患者さんやご家族も、僕の説明を聞く時、同じような思いを抱いている―」〝患者の家族″になった”医師”の日々にカメラを向けた。番組公式HPhttps://www.mbs.jp/jounetsu/ Post MBS, TBS