成田　和樹
（なりた　かずき）
所属：制作部

入社３年目、初めて通った自分の企画を担当して思った。

続けていけば何かしら形になると。

私は自分でちゃんと企画を書くこともできず、
でもディレクターとして早く何か作らなくてはならないと悶々と日々を過ごしていた。

そんな時偶然見つけた、日本に避難してきたウクライナのある家族たち。

人生も戦争も何も知らない若者が取材できるのだろうか、
そんな不安に駆られながらも、必死に家族と向き合った。

そして、彼らの帰国までを見送ることができた。
日本にいた半年間、数えるほどしか一緒に過ごさなかったが、
彼らは私を友人として受け入れてくれた。

それまで番組で取材した人はそこで終わりと思っていたが、
関係性はこの後も続いていく、そんな当たり前のことに気付かされた。

彼らの人生の、ほんの少しの時間でも一緒にできたことが嬉しく、こんな私を迎え入れてくれ、
ディレクターとして新たな一歩を踏み出す機会をくれたことに心から感謝している。

人は誰しも大なり小なり、やりたいことがあると思う。

思い続けていれば、周りも力を貸してくれ、実現する力が私たちにはある。
梅の花が膨らむ3年目の冬。VOICEを書きながら改めて思う。

足りない実力でも振り絞った先には何かあるはずだから、
諦めずに前に進んでいこう。