No.24 幕間

高橋 幹太
(たかはし かんた)
所属:制作部

今から7年前のこと。高校3年生の夏。
10年間にも及ぶサッカー生活に自ら幕を下ろした。

サッカーに対する情熱が無くなっていたからだ。

1日のほとんどをサッカーに費やしていたし、
進学先もサッカーを理由に決めたのだから
サッカーしかやっていない人生だった。

驚いたのはサッカーを辞めた次の日。
何もやることがなかったことだ。
厳密にいうと何すればいいか全くわからなかった。

心底つまらない人間だなあと感じた。

冬の全国大会を目指す元チームメイトたちを
負い目に感じていた僕の居場所は、
よくあるあるの、よく聞く聞くの図書室。

確かに運動部はほぼ寄り付かない安全地帯だった。

珍しいタイプが来たと…
図書室にいる管理人?的なおばちゃんたちに声をかけられたのを、
鮮明に覚えている。

やりたいことのない、何者でもない僕にとって
本は心から沁みたし、驚きの連続だった。
世界はこんなに広いのだと、こんなにも楽しいこと面白いことがあるのだと。

その驚きが今この仕事をしている大きな理由。

文章では物足りなくなったから目で見たくなったわけだ。

世界はこんなにも面白い。
と、言うは易し。

なので、力技でねじ伏せることにした。
それができる仕事を選んだ。

この仕事をしていると本当に色々な人に会うし、
色々なものを見る。感じる。
色々な価値観や考えを持った人たちに真正面からぶつかり合う。

そうしていると様々な目線で事象を捉えようとする時間が増えた。
でも僕にとってそれは面倒なことでなはく、とても面白いことだ。

とかー、カッコ良く言ってみたけど、そー簡単にはいかないよねー。
いやー難しよねー。色々。でも難しい方が面白いよね。
ちょっとずつがんばろー!!

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