深浦 颯人
(ふかうら はやと)
所属:制作部
中学生のころ、不登校で、ボーっと映画ばかり観ていた。
でも何者かにはなりたくて、
なんとなく何かにはなれる気がしていて、
という典型的な思春期だった。
高校生で見よう見まねで仲間と映画を作るようになって、
そういう世界に憧れた。
高校卒業間近、学校にドキュメンタリーの密着が入って、
初めてそういう世界の人と知り合ってドキュメンタリーって
面白いかもなってちょっとだけ思った。
そこから2年ほどフリーターをした後、映像系の大学に入学
(親に泣きながら反対されるもそれを振り切って…)。
授業の中にドキュメンタリーがあって、
ドキュメンタリーは面白いと確信を持った。
卒業制作で初めてドキュメンタリーを30分作って、
自分のできなさに絶望し、諦めかけた。
それでも色々なご縁でオルタスに入ることになり、
入社1年目を終え、2年目を迎えた。
ここまでが、今ドキュメンタリーの制作会社に入った自分を語る上で
最低限必要な要素である。
でも上段に書いてあることの間にあった、
書ききれないほどの様々なことのおかげで、
今楽しく仕事をやってこられている、と思う。
17歳で出会った、心臓移植の待機中だった高校の先生に
「しんどい時は一緒に傷の舐めあいしようや」って言ってもらったこと。
19歳でビジネスホテルの夜勤をして、
いつも行く夜中のコンビニのオーナーにすごくよくしてもらって、
「絶対にあきらめるな」と言われ続けたこと。
本当に書ききれないほどの多くの恩がある。
先日初めて自分の企画でディレクターを務めた。
何人かの方にご報告がてら久しぶりに連絡させていただいた。
すごく喜んでくださった。
放送後に感想をわざわざメールで言ってくれた方もいた。
だからこそもっともっといい番組を作りたいって思った。
ひとつひとつ、今から自分がやっていく仕事で、恩返ししていきたい。
こんなにも嬉しくて刺激的なことがあるなんて、
あの時の自分に言ってあげたい。
大人って控えめに言って最高だ。